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全国47都道府県旅日記-呑んで,喰うのみ

初の九州横断に狂喜乱舞し,広島まで足を伸ばす。(5)日南大堂津〜宮崎〜都城の焼酎蔵へ−1 2015年11月28日(土)-12月2日(水)

ホテル「JALシティ」で目覚める宮崎の朝。

カーテンを開けると,少し雨。

雨に濡れるワシントンヤシが南国感を醸し出し「ああ,思えば遠くへ来たもんだ」とどこかで聴いた一節を思い浮かばせる。

 

シャワーを浴びホテルのレストランでビュッフェの朝食。

ネットで「卵は13個食べるべし」という記事を前の日に見ていたワタクシは,きちっと3個取る。

宮崎の郷土料理「冷や汁」をずずっとすすりながら前の晩の「みょうが屋」のことを思い出す。

 

 「けんじさん,この店は日本一の宮崎牛ですよね」

 「ええ,まあ,そうですね」

 「て,ことは,この店も日本一の焼肉店ということで良いでしょうか」

 「いや,日本一の焼肉店かどうかはちょっとわからんです」

 「じゃ,宮崎市では一番でしょうか」

 「コストパフォーマンスを考えれば,わたしはそう思っとります」

 

そんなやり取りを思い出しながらにやにやしているとイクミツさんが「おはよう!」と現れた。もう一人の旅の仲間とっしさんは,まだ寝ているようだった。

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ご実家に泊まったけんじさんが迎えに来てくださり九州旅行3日目がスタートする。

この日は日南市~宮崎市都城市と宮崎県内を移動し,蔵を4つまわる予定だった。

ある意味,旅のハイライトとなる1日といっても過言ではなかった。

 

まず,日南市大堂津「古澤醸造合名会社」「株式会社宮田本店」にお邪魔する前,日向灘に面した断崖にある「鵜戸神宮」に寄る。

けんじさん曰く、この辺りを観光するに外せないスポットだというが,恥ずかしながらわたしはこの神宮のことを知らなかった。

 

いろいろ調べてみると,主祭神は「日子波瀲武鸕鷀草葺不合尊(ひこなぎさたけうがやふきあえずのみこと)」とされ,縁結び・夫婦和合・子授け・安産などのご利益があるという。

奇岩怪礁がそこかしこに見られ,特にも「鬼の洗濯板」ともいわれる千畳敷は見事。

それが波に洗われる光景は,岩手三陸では見られないものである。

 

断崖脇の参道を下へ下へと進むと断崖中腹の岩窟内に本殿があり,ここはもう強烈なパワーを感じる。

湿った薄暗い岩窟に鎮座する本殿のそばには,豊玉姫が海神宮(わたつみのみや)から来訪する際に乗った亀が石と化したものと伝えられる「亀石」があり,ここに開いた穴に,男性は左手で女性は右手で運玉と呼ばれる土玉を投げ入れることができると願いが叶うという。

 

一人5個で100円。早速われわれも試してみる。

 

「うりゃ!」「てりゃ!」「それ!」

などといいつつ投げ入れ,ようやっと1個入れることができた。

 

で,肝心の願いごとはというと「(運玉が穴に)入れ~~!」という間抜けなものであったというのは,非常に残念な事実である(で、とりあえず願いが叶ったわけだけど)。

 

鵜戸神宮,「西の高野」ともいわれる霊地。

たしかに日南市を訪れたら,ぜひとも足を運びたいパワースポットであった。

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崎県日南市大堂津(おおどうつ)にある「古澤醸造合名会社」に到着するころには雨がすっかり上がり,そして真夏を思わせる可能ような日差しが照り始めていた。

 

五代目当主であり杜氏でもある古澤昌子さんに蔵を案内してもらう。

すぐ裏手が川(南郷川)という立地。

我が盛岡の「菊の司酒造」も中津川沿いにある蔵であり,なんだか親近感が湧く。

 

ちなみに大堂津日南海岸すぐそばの漁村であり,焼酎蔵を含め今でも人口2,000人弱の当地には4つの醸造蔵がある。

なぜこれほどまでに醸造蔵が多いのか(かつては10蔵にも上ったという),という歴史的経緯については,いつか調べてみたい。

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ひと通り蔵見学をさせていただいたのち,指定保存建造物だというお屋敷に通していただく。

ここで昌子さんから,焼酎や大堂津の文化などについてレクチャーしていただきながら飫肥大堂津の郷土料理を初体験。

鰹醤油漬け,飫肥天,厚焼き卵。

驚いたのは厚焼き卵。プリンのような食感だが,味わいは厚焼き卵。

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飫肥せんべい,鰹醤油漬け,飫肥天も昌子さんが醸した焼酎とよく合い,夢のようなひと時を過ごす。

大堂津の郷土の食文化。どれも深くてしみじみ味わい豊かで,ついつい箸が進んでしまう。

 

飫肥せんべい,米の素朴な甘さに水飴のつるりとした甘さが合わさり,なんとも後引く美味しさ。

離乳食にも良いといわれるが,たしかに自然な味わいと軽い食感で,乳飲み子も喜んで食べそうであった。

 

大堂津,海のそばの素敵な街だ。日南海岸に出て,南九州の海に触れてみた。

暖かな海水で,きいんと冷たくシャープな岩手三陸のそれとは全く異なり,ふうわりと指先を優しく包んでくれた。 

 

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