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旅をする。赴くままに旅をして、通りがかった暖簾をくぐり、カウンター席で酒を呑む。※コロナで旅ができないので、昔の旅についても載せることにしました。

南大塚の「29Rotie」で生ハム燗酒天国 2018年6月30日(土)-7月1日(日)

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新宿バスタ

初夏を過ぎて真夏に差し掛かっている東京。土日の予定が空いたので,思い立って新幹線「はやぶさ」に飛び乗ってやってきた。

まず,一度訪れてみたいと思っていた「バスタ新宿」を見学してみる。

 

ここ10年ぐらいで外国人観光客が増えた日本であるが,バスタ新宿にも外国人が多く見られ,日本が本当に観光立国へ向かっているのだなあと実感する。

2020年4000万人が達成できるかどうか不明であるが,確実に増えているのは確かだ。

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新宿思い出横丁の名物店「カブト」

さて,新宿まできたのは「バスタ新宿」のためだけではない。機動力を生かして動き回る。ということで,思い出横丁の「カブト」へ向かう。

鰻一筋70年,創業1948年という戦後のまっただなかに営業を始めた,この界隈で知らぬ人はいない名店,名物店。13時開店で12時55分に到着してみるとご覧のとおり。

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「ひと通り」のスタート

少々手ブレしているが,瓶ビールと「ひと通り」をいただく。「ひと通り」は,鰻串焼き7本で1600円だか1700円のセットで,短冊のメニューには単品メニューも並ぶが,なんとなく注文しづらいので「ひと通り」に落ち着くのがこの店。

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手軽に美味しく鰻を楽しめる

おそらくかつては,「ディープゾーン」だったであろう思い出横丁だが,すっかり観光地化して外国人観光客も多く,足を踏み入れやすい雰囲気になっている。

こちら「カブト」にも,鰻を楽しむ外国人もおり,敷居の高さは感じられない。

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「江戸一」に並ぶ

夕方は鶯谷「鍵屋」,湯島「シンスケ」とならんで,東京三大酒場といわれる大塚「江戸一」へ。

土曜は16時30分開店で,10分前に店の前に行くとすでに5,6人の列。スーツ姿のサラリーマン風もいて,仕事帰りなのか仕事中なのかなんなのかと観察しながら大人しく並ぶ。

 

なお,こちらは撮影禁止となっているので画像はない。といっても,平気でパシャパシャスマホで撮ってる客はいたのだけれど。

 

さて,まずは熱燗「高清水」といく。お通しは味噌豆がついて,これが実に旨いつまみ。

秋田の「高清水」は馴染みの深い銘柄であるが,宮城仙台の名店「源氏」でもスタンダード銘柄で,こちら「江戸一」との共通点が見い出せる。また,両店とも客が静かに雰囲気を大事に呑んでいるという店でも似ている。

 

「源氏」の店内は薄暗く,酒場内は女将さん一人で立ち働いている一方で,「江戸一」は比較的明るく,若い店員数名で客の相手をしているという違いはある。

いや,どちらがいいとか悪いとかということではなく,どちらの酒場も居心地いいということなのだ。

 

味噌豆で「高清水」を呑み切り,鯵のたたき,自家製御新香を注文し熱燗が「白鷹」とする。

なかなかに注文のタイミングが難しいが(「源氏」よりは難易度低い),ワタクシは若い男性店員がつかまえやすいと判断し,彼が近くを通るたびに声をかけて注文した。

もう一人の若い女性店員は,動きがきびきびしていて(つまり仕事が早い),声をかけづらく感じたので,彼女よりは動きがゆっくりした彼に目をつけた。まあ,おそらく女性店員が先輩で,男性店員は入って月日がそう経っていないんだろう。

 

などと店内観察をしつつ,塩鮭焼きと幻の酒「褒紋正宗」をいただく。灘「白鷹」の限定種であり,お目にかかったのは初めて。

塩鮭をちびちびほぐして食べながら呑む熱燗「褒紋正宗」がしみじみ旨く,東京の最高峰の真っ当な仕事と魅力に感銘を受けた。

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ニッキューロティと読む

「江戸一」を小一時間で出たワタクシは,ほど近い南大塚「29Rotie」に向かった。

旅の仲間照井さんに教わった,「生ハムと燗酒が絶妙過ぎる店」である。

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とろとろ生ハム

なにはともあれ,生ハム3種盛り合わせをいただき,「喜久酔 特別純米」のぬる燗を合わせる。

いやまあ,これがまた繊細な脂を燗酒が洗い流し,かつ豊かなアミノ酸が交わりあい,感じたことのない燗酒ワールドが広がる。

「ウホホホホ」と思わず喜びの表情を浮かべると,「いかがですか」と店主が嬉しそうにこちらを見やる。

「いやあ,サイコーですね」と答えながらも,「江戸一」で酒を少し控えれば良かったなと後悔し始めていた。

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赤も合わせてみる

赤ワインを選んでもらう。トスカーナの「ラ・マリオーサ・ロッソ」は,2012年で果実味のなかにナッツのコクのようなものも感じられ,生ハムの風味をより増幅させてくれる。

 

すごい店もあるもんだなあと思いつつ,返す返すも我が身がひとつしかなく,かつ呑み喰いにはリミットがあることを残念にも思い,「次こそはもっと喰うぞ」と誓って店を後にした。

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マディラ呑みくらべ

まっすぐホテルに戻ればいいものを,同じく大塚「レアンドロ」というマデイラ専門バーに寄ってしまう。

マデイラの説明を受けながら,いろいろ利かせてもらう。

 

面白い店主で,途中からマデイラの話ではなく不動産の話になり盛り上がる。

しかし,たまにはマデイラもいいなあと思った次第。寝酒に買い求めてみようか。

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南池袋公園

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まだまだ鰻

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カブト焼き

ホテルは大塚だったので,南池袋公園まで歩いてみる。気持ちいい空間が大都会の真ん中に残っていて,新幹線でもらった「トランヴェール」の妖怪特集をじっくり読ませてもらった。

 

その後,「うな鐡 池袋本店」にて鰻。前日の「カブト」に引き続き,真夏を乗り切るスタミナをつける。

 

短尺,バラ,カブト,ヒレなどひと通り串焼きをいただいたあと,うざく,う巻きを冷酒とともに平らげ,満足のなか東京駅へ向かった。

突発的な東京一泊二日だったが,充実した旅となった。