tabi-ki47

旅をする。赴くままに旅をして、通りがかった暖簾をくぐり、カウンター席で酒を呑む。※コロナで旅ができないので、昔の旅についても載せることにしました。

久しぶりの新幹線旅行。近場,お隣宮城・仙台とは言えど,やはり旅は楽しくの酒は旨かった(2) 2020年10月17日(土)−18日(日)

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元祖 炉ばた

さて,仙台の夜を迎える。

午後4時をまわるとあたりは徐々に暗くなり,風もだいぶ涼しくなる。

 

宿は仙台駅に隣接した「ホテルメトロポリタン仙台イースト」であり,新幹線改札からフロントまで徒歩数分となんとも便利。

ただ,妻とムスメに不評だったのが,バスルーム。壁がなくガラス張りで,トイレや洗面所を使うときに中が丸見えになることだった。

 

「なにこれ〜,ハリウッド映画じゃないんだから〜〜」と文句を言い続ける二人。

全ての部屋がこういうつくりなのかわからないが,もし宿泊を検討される方がいたら,事前に確認した方が良いだろう。まあ,これもひとつのインバウンド需要対応なのだろうけど。

 

ホテルを午後5時半過ぎに出て,国分町の方へ歩く。わたしは仙台の夜の街に慣れているが,妻とムスメは土地勘がないから,どこをどう歩いているのか検討もつかないらしいから,とぼとぼとぼとぼと,わたしの後をついてくる。

 

20分ほど歩き,予約していた繁華街のど真ん中「元祖 炉ばた」の暖簾をくぐる。先客は一組2名。どうやらこちらも着いたばかりのようで,品書きを熱心に覗き込んでいる。

 

サッポロ大瓶と生緑茶(ムスメ用)を注文すると,奴(やっこ)に山形のだしがかかったものと,大根おろし筋子醤油漬けが乗せられたものが供される。地味で渋いが,こういうものが良いのだ。

ja.wikipedia.org

 

この店は,昨年11月に一度訪れ,すっかり気に入って再訪したいと渇望していたところだった。

で,妻とムスメにも,この素晴らしい酒場の雰囲気を味ってもらいたかった。

tabi-ki.hatenablog.com

 

後日ムスメは,「あそこ(元祖 炉ばた)ほどしっくりくる店はなかった」と大絶賛していた。

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ハタハタ

実はこちらの店,今年6月末にいったん70年の歴史に幕を閉じた。コロナ禍で客が戻らず,惜しまれながら閉業となったが,東京は新宿を中心に飲食店を展開する絶好調グループが8月から店を継ぎ,「三代目」として客を迎えている。

 

なお,その経緯などについては,こちらのサイトで丁寧に紹介されているので,ぜひぜひ御覧いただきたい。

food-stadium.com

 

さて,料理は三品目で秋田の名物ハタハタを干したものを炙って供される。

となれば,燗酒である。「元祖 炉ばた」といえば「天賞」一本槍となるから,それの本醸造をぬる燗でいただく。

 

カウンター席に横並びになった妻とムスメも「うわーーー,ホントにおいしーーー!!」と期待どおりの感激の声を挙げている。

うちのムスメ,ハンバーガーとかステーキとかより,こういう渋い食の方が好み。まあ,親の影響といえば影響か。

 

箸でハタハタの身を丁寧にほぐすムスメに,「ハタハタ,ちまちま食べないで,かぶりつけばいいじゃん」と言うと,「せっかくだから,綺麗に食べたいんだよね」との回答。

まあ,そうやって向かい合って食べてくれるのであれば,連れてきた身としても本当に嬉しい。

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焼きなめこ

焼いたなめこもとても美味しい。塩がふられているだけなのだが,なめこの風味と旨味が引き立って絶妙な酒の肴となっている。

 

妻とムスメと取り合うようにして食べる。

料理はほかに,肉みそ胡瓜,ポテトサラダを注文する。

 

三代目となった今の経営は,もともとのメニューを残しつつ,今の時代の良さも取り入れ,幅広い世代・ニーズにも少しずつ対応できるような方針の中で進められているようである。

 

その証拠にポテトサラダである。東京で展開する炉ばた焼きの店で人気の一品をこちらでも供し始めており,人気だという。

アルコール類も,前の店では瓶ビールと日本酒「天賞」のみだったが,今はハイボールやレモンハイや梅酒,そして本格焼酎も置いているようである。

 

たしかに,徐々に埋まってきた店内の客を見ていると,日本酒は半分ぐらい,他の客はハイボールやレモンハイの注文が多い。

日本酒は苦手だけれど,「元祖 炉ばた」の雰囲気と料理を味わいたいというニーズはしっかり掴んでいそうである。

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名物の木べらでの受け渡し

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秋田の田舎漬け

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創業者の実家の家業が酒造だった

結局,2時間ほどゆっくりと時間をかけて呑んで食べる。木べらを操り燗酒を供する若い女性店主は会津の出身とのことで,仙台弁の習得に努めているという。

代替わりして再開してから,まだ数ヶ月。

常連の応援,そして新たな顧客の獲得,さらには店の切磋琢磨があって,1年2年3年と,再び「時の堆積」を重ねていくのだろう。

 

ともなく,素晴らしい店だった。気づけば満席となった「元祖 炉ばた」の店内は,客たちが愉しそうに笑い,呑んで食べている。

新型コロナウイルスで世の中が変な感じだが,この酒場には人間中心の素晴らしい空間が広がっていた。

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仙台の夜は楽しい

そして,再び仙台の夜のまちを歩いた。

妻とムスメは,なぜか井村屋のあずきバーを探してコンビニをハシゴしていた。

 

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