tabi-ki47

旅をする。赴くままに旅をして、通りがかった暖簾をくぐり、カウンター席で酒を呑む。※コロナで旅ができないので、昔の旅についても載せることにしました。

呑み記016「ムスメの卒業祝いに気仙沼の鮮魚をいただく」

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鱈菊

ムスメが中学校を卒業した。何かお祝いにでもと,「食べたいものはなんだい?」と尋ねたところ,「合鴨とかモウカの星とか」という答え。

およそ10代半ばの女子が望む食べたいものとは思えない。が,まあ,わたしのムスメだし仕方ないかと思い,「シン・エヴァンゲリオン」を観たあとに映画館からほど近い酒場の暖簾をくぐる。

 

予約していたカウンター席に通され,まずは「サッポロ黒ラベル生」をいただく。

ムスメは冷たい緑茶をいただき,メニューを眺めながら「まずは鱈菊を食べよう」と酒呑みのようなことを言う。

 

鱈菊,いわゆる真鱈の精巣なのだが,北国の冬の恵み。すばらしい質で,すばらしい味わい。

一気にビールを呑み干し,宮城仙台勝山酒造の「伊達御領酒 純米吟醸」をもらう。

すっきりとしているが,甘味と酸味がバランス良く混じり合っている。旨い。

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モウカの星胡麻油和え

続いてムスメ御所望のモウカの星。モウカ鮫の心臓である。ムスメは気仙沼でこれを食べ,以後すっかりお気に入り。

胡麻油と塩で和え,白胡麻,刻み葱,おろし大蒜が薬味とされている。

「これ,すごく旨い。鮮度抜群!」とムスメが歓喜の声をあげる。おいおい,お替わりしてもいいから一人喰うなよ,と牽制の声をムスメにかける。

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初鰹

わたしが注文した初鰹は鱈菊に負けず,こちらも見るからに鮮度抜群で,食すると,見た目そのままのしっとりむっちりとし,脂の少ない爽やかな味わい。

宮城の地酒と本当によく合う。包丁を握る店主に訊くと,やはり気仙沼の魚介をメインに取り扱っているという。

モウカといい初鰹といい,とても質が良い。

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合鴨

さらにさらに,やはりムスメが所望していた合鴨料理。合鴨のロースを柔らかく炊いたもので,これまた合鴨の質が抜群に良くて,箸が止まらない。

「はぁ〜,この合鴨はカコイチだわ〜〜」とムスメは至福の表情。

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桜海老と独活

ちょっとさっぱりしたものを,と桜海老と独活の酢の物。

酒を秋田由利本荘の「雪の茅舎 純米吟醸」として,箸休め。が,箸休めというには失礼なぐらい旨い。

「雪の茅舎」も米のまあるい旨味が効いていて,相変わらずの美味しさ。

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つぼ鯛

で,最後の一品につぼ鯛塩焼きを。

なかなかお目にかかれない珍しい魚。かりりとした皮目と反して,肉質は適度に締まっていて,脂も乗って,かなり美味しい。

 

食べ終え,「どうだい,満足したかい」とムスメに尋ねる。

「うん,かなりね」とムスメ。

 

良かった良かった,と思っていたら,「でも,帰りにコンビニでアイス買ってね」とのこと。

 

あきれたことに,まだ食べ足りないようだ。

と人のことを言えないわたしも,ついつい缶ビールとツマミを買い求めて,家で呑み直してしまったのだった。