基本このブログでは,特にも「呑み記」のカテゴリでは,実店名をあまり出さないようにしてきている。まあ,たいした理由があるわけではないけれど,なんとなく,いろんな細かな理由が積み重なってそうしてきた。
けど,まあ,行きつけ以外なら出してもいいのかな,と最近心境の変化もあったので,出して差し支えなさそうな店は店名も出していこうかって思う。
さて,とある土曜の夕方,人と会う約束があったのだが,先方から急用が入ったからリスケジュールして欲しいとの連絡が入り,ぽっかり予定が空いたので,盛岡の繁華街をぶらりそぞろ歩きしてみた。
で,数年前に桜山から大通界隈に移転・新築した(正確には集約・新築かな),「茶の間」を覗くと混んでいなさそうだったので,久々に入店してみた。
「茶の間」といえば盛岡の老舗大衆酒場の代表みたいな名店で,平常時だと早い時間から大賑わいになるものだが,このコロナ禍で客はまばらだった。
先客から離れたカウンター席に腰を下ろし,「サッポロ 黒ラベル」をもらい,手酌でグラスにビールを注いでぐいっと呑ると,それはもう悦びの極み。
お通しはいつものようにアツアツの茶碗蒸しで,つるりつるりと滑らか美味しい。
山菜煮とモツ煮込みを注文する。
それぞれ460円と420円と手頃だが,量がゆうに二人前以上あって,一人で食すにはちと多かった。
が,どちらもとても美味しい。酒場の味,大衆の味。
山菜煮は,ウルイ,フキ,ワラビに厚揚げと小女子と具材たっぷり,山菜の風味豊か。
モツ煮込みは上品な味わいで,モツもさっぱりと食べられ,飽きのこない一杯となっていた。
会計をすると1800円ちょっと。
流石の大衆酒場,30分一本勝負だったが,満足感は百点満点。
今度は時間のある時に,熱燗を呑みながらゆっくりこのカウンターで呑みたいものだ。
で,コロナが収まって,また以前のように大いに賑わう「茶の間」が戻って欲しいものだ。