tabi-ki47

旅をする。赴くままに旅をして、通りがかった暖簾をくぐり、カウンター席で酒を呑む。※コロナで旅ができないので、昔の旅についても載せることにしました。

呑み記030「春近い暖かな夜に酒場で絶品酒肴に舌鼓」

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まずは一杯「ヱビス生」にて

気づけば新たな年度になって1週間以上が過ぎていた。コロナ禍で粛々と時が流れていく中で、「tabi-ki47」の方は、なんとかかんとかコロナが落ち着く合間を縫って旅をしており、細々と続いていた。

 

「呑み記」の方は、まあ、あれだ、さぼっていた(笑)

呑みに出ていないわけではなかったのだが、日々の雑事に忙しく、ブログに書き残すのが億劫になっていた。

 

ということで、久々の「呑み記」を。新年度は心を入れ替え、少しでも呑んだ記録を残していきたいと思う。

 

で、この日はムスメと某所で某アーティストのライブを観て、その後二人で夕食をとろうとライブ会場からほど近い酒場を訪れる。何度か家族で訪れたことがある酒場で、最近では大当たりの店の一つだ。

 

まずは「ヱビス」の樽生をぐいっと。ムスメはジンジャーエールをぐいっと。

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お通し3品

早速出されたお通しは、白菜とミズのコブの浅漬け、ひじきと凍み豆腐と帆立卵の煮物、へしこという三品。

こちらの酒場を気に入っているところは、こういうさりげない酒肴がお通しとして供されるところにもある。手の込んだ、手作りの旨い肴を自然に出してくれる酒場も減ってきた。

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今が旬の蛍烏賊

蛍烏賊を注文すると、湯がいた浅葱が添えられていた。酢味噌の加減もちょうどよく、すかさず「日高見 純米吟醸 うすにごり」を注文。日本酒を呑まずして何を呑むのか、という気分になってきた。

 

当たり前だが、蛍烏賊はきちんと目玉の処理がされている。時々、そんな一手間をかけない店もあるから油断がならぬのである。しかし、浅葱っていうのも嬉しい。

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丸干し

こんがり焼いた鰯の丸干し。頭からむしゃむしゃ食べる。塩気と内蔵の苦味がなんとも絶妙なバランスで、酒がすすむすすむ。

 

最近のことだが、仕事の帰りに通る路地に居酒屋がオープンした。ちょっと顔を出してみたところ、たぶんコンセプトは昭和的大衆酒場なんだろうけど、なんちゃってな中途半端な酒場メニューが並ぶ店で、がっかりして店を出た。

詳しくは書かないけど、メニューから「懐かしいでしょ、こういうのが楽しいでしょ、ね、ね」という店側の浅い狙いが透けて見えて、自分には合わないと感じた。店自体はそれなりに混んでいたから、きっと人気なんだろうけど。

 

そういうのを考えると、やっぱ自分はこの酒場のように、質素だけどきちんと素材から酒に酒場に合うものを考えているというスタンスが好きだし、同調する。

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小鯵の素揚げ

ムスメが注文した小鯵の素揚げがまた旨い。開いた味を干物にし、それを素揚げしただけなのだが、味の旨味溢れる優れた酒肴。

 

「日高見」がなくなったので、「鷲の尾 金印」を40度の燗でいただく。

じゅわりと滲み出る鯵の脂を「鷲の尾」が優しく受け止め、そしてさっと流してくれる。

 

地元の銘酒「鷲の尾 金印」はいつどこで呑んでも旨いが、その秘密はこんなところにあるので、ぜひ蔵元のFBをご覧いただきたいものだ。

https://www.facebook.com/washinoo/posts/1440936389367248/

 

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桜鱒

桜の咲く時期に川を遡上することから「サクラマス」と呼ばれる桜鱒の塩焼きをいただく。川釣りのモノとのことだが、キロ2000円以上とも言われるこの魚を、一切れ500円という破格の値段で出してくれている。

 

季節にもよるが、この桜鱒だけでなく、山女、岩魚、鮎などの川魚に強いのもこちらの酒場の特徴。

 

久々にいただいた桜鱒は、ふうわり柔らかな食感にしっとり上品な脂と控えめな旨味をまとい、まさに絶品。

ムスメと争うようにして食べた。

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鯣烏賊一夜干し

もう一本「鷲の尾」の熱燗を徳利でもらい、三陸で揚がった鯣烏賊一夜干しを炙ってもらう。鯣烏賊は本当に獲れなくなって貴重品。この日の鯣烏賊は丸々一杯使っていて1,000円だったが、それでもだいぶ安いと思う。

 

周りを見渡すと、われわれが入店したときはわれわれ以外客はいなかったが、広くはない店内には、男性一人客(カウンター席)、男女二人客(カウンター席)、男性二人客(テーブル席)と人が入ってきていた。

 

コロナ禍もあって、これまで訪れたときは自分達以外に客を見たことがほとんどなかったのだが、ようやっと街にも人が戻ってきたということなのだろうか。

 

鯣烏賊は香ばしく、そして柔らかく、噛み締めるたびに旨味が溢れ、とても美味しかった。

下足の最後の一本を口に放り込み、ゆっくり咀嚼し飲み込んだあと、「鷲の尾」の最後の一口を喉の奥に放り込んだ。ああ、至福のひととき、酒場の醍醐味。

 

暖かくなってきた。酒場が愉しい季節になってきた。