tabi-ki47

旅をする。赴くままに旅をして、通りがかった暖簾をくぐり、カウンター席で酒を呑む。※コロナで旅ができないので、昔の旅についても載せることにしました。

初秋の青森市で「横丁」という素晴らしき酒場に出会って感激した夜(2) 2022年9月3日(土)-4日(日)

刺し盛り

素晴らしい高揚感に包まれながら、「横丁」での呑みが始まった。経験上、ここの空気感は一級の酒場のそれであった。心地良い緊張感が漂うが、これはマイナスなものではなく、店が最高のパフォーマンスを披露しようという研ぎ澄まされたマインドからくるものだ。

 

妻とムスメが、「アジたたきもいいな。。。〆さばも食べたい。。。」と迷っているのを横目に、「すみません、刺し盛り3人分とホヤ、それとイソツブ旨煮と赤玉スライスをください」とご主人に素早くわたしが注文する。

 

こういう時、あれやこれやと迷う気持ちはわからなくはないが、速やかに注文を済ませることをわたしは優先させる。そして、酒と肴が一通り揃ってから、落ち着いてじっくり品書きに目を通せば良いのだ。スタートダッシュが肝心。もたもたしている暇はないのだ。

 

で、少し間が空いて一人一人に出された刺し盛りがこちら。本鮪、海峡サーモン、鯣烏賊、帆立、〆鯖、アラと美しく盛り付けられてきた。

日替わりメニュー。隣にはねぶた。さすが青森。

刺し盛りはきちんと日替わりメニューの刺身を網羅している。鮪は本鮪だろうが、大間のそれかどうかは不明。だが、しっとり甘くてほんのり脂が流れ、抜群に美味しい。

イカ(鯣烏賊)、ホタテはまさに海が近いということがわかる鮮度。普段ここまで鮮度の良いイカやホタテを食べないムスメも「めっちゃ美味しい!」と感激している。

この子がイカを絶賛するのは、函館でシャキシャキのイカを食べて以来だろう。

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津軽海峡の荒波の中で育てられた海峡サーモンは、初めて食べたがなかなかに美味しい。外海で育てられているからだろうか、脂はしっかりなのに身が引き締まっていて旨味と食感がとてもいいバランス。

〆さばは最高に軽い締め具合で、市販の〆さばの味の濃さが苦手なムスメは「〆さばってさ、こういうのでいいんだよ」とえらそーな口をきく。

そしてアラである。幻の超高級魚。口に含んだ瞬間ふわりと優しい甘みが広がり、「おおっ。。。これは。。。」となる。旬は脂が乗る冬と聞くが夏場のアラも上品・繊細で素晴らしい。

 

ドリンクメニューの一部

ということで、堪らなくなって「ヱビス」を早々に呑み干して「田酒 山廃純米」を注文する。

内観

「はい、少々お待ちくださーい」とご主人が引っ込んだその後を追うように店内を見渡し、改めて整然として隙のない内観にほれぼれする。わたしたちは小上がりテーブル席を用意してもらったが、本当に居心地の良い空間。

いつか、カウンター席でご主人の仕事ぶりを拝見しながら盃を傾けたいものだ。

イソツブ旨煮

イソツブ、いわゆるエゾバイであるが、それの旨煮。竹の楊枝を使ってくるりと回しながら身を貝殻から外していただく。

幼少の頃、夏休みに海水浴に連れられると、砂浜沿いの海の家などでよく売っていた懐かしい味。嫌味がなくて本当に美味しいのだ。当然だが、酒にもよく合う。

供された「田酒」を呑みながら、くるりくるりと楽しみながら貝殻から身を外す。

田酒 山廃純米

酒はこのように、おそらく一合はゆうに入るであろうタンブラーで提供される。「受け皿にこぼすもっきりスタイルじゃないんですね?」と尋ねると、「だって、受け皿にこぼれた酒って呑みにくいじゃないですか」とご主人が笑いながら語るので、「たしかに、たしかに!」と力強く頷いてしまった。

 

なんだか知らないが、このタンブラーで呑むという新鮮な経験からか、酒がいつもより美味しくてペースが進んでしまいながら、ぐいぐいと呑んでいったのだった。

 

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