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旅をする。赴くままに旅をして、通りがかった暖簾をくぐり、カウンター席で酒を呑む。※コロナで旅ができないので、昔の旅についても載せることにしました。

呑み記043「盛岡シネマ横丁『埋み火』という至福の空間で本格焼酎と焼き鳥を満喫する」

仄暗い闇夜に浮かぶ赤提灯

盛岡の中心市街地ど真ん中にある映画館通の北側、中央通との合流地点少し手前に、雑居ビルの隙間を西側(JR盛岡駅方面)へ抜ける細い通りがあり、通称「シネマ横丁」と呼ばれている。

 

映画館通から西へ向かい、人気酒場「左近」のある通りにぶつかる少し手前に「埋み火(うずみび)」という隠れ家的な焼き鳥店がある。

18時30分開店のその時に足を運ぶと、晩秋11月末の冷えた風に吹かれながら、開店を待つ人の列。最後尾に並び、店内へ進む。

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地下へと続く階段

思い鉄の扉を押すと、真っ黒な階段が地下へと向かって続いており、さらに奥には店内へ続く入り口がある。

聞くところによると、かつてこの場所はクラブがあったらしく、そのため防音対策として地下へ店を配置した、ということのようだ。

「さつま寿」と小鉢(ナメコおろし)

予約している、と告げるとカウンター席へ通される。店内は鰻の寝所のように奥へ細長く、一番奥にはDJブース、その少し手前に6人ほど座れそうなテーブル席、L字のカウンターとなっており、15人も入れば一杯になりそうな比較的狭い店内。

 

最初の一杯は、外が寒かったので「さつま寿」の湯割りをいただく。焼酎はレギュラー品がすべて350円と非常にリーズナブル。

芋は「さつま寿」、麦は「万年星」、黒糖「満月」、泡盛「春雨」、甲類に「キンミヤ」とツボを押さえた品揃え。加えて、「百年の孤独」もある(こちらは670円とかだったか)。

品書き(一部)

料理は「おまかせコース2,200円」を注文。その一品目としてまずはナメコおろしが出され、鶉の卵の黄身をよく混ぜていただく。

「さつま寿」は大好きな銘柄。白麹で造られた柔らかな味わいと香りの銘酒。

 

ちなみに「埋み火」は2020年からこの場所で営業しているが、その前は桜山にて「サッコ食堂」という屋号の繁盛店だった。

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お通しキャベツ

コースの焼き鳥(もも肉)と小鉢(手羽先)

葱間

レバー

鶏皮

最後の小鉢(ゆし豆腐)

ということで、「さつま寿」の湯割りに続き、焼き芋焼酎「蛍燈(ほたるび)」湯割り、黒糖焼酎「満月」の氷なしの5:5の水割り、「春雨」のオン・ザ・ロックスと呑み進めながら焼き鳥と小鉢をいただいた。

焼き鳥は丁寧に焼かれて絶妙な加減、かつポーション大きめで食べ応え十分。薬味にも凝っていて、一串一串新鮮な味わい。

 

太田和彦さんの本を読みながら

それしても元クラブだけあって音響が素晴らしい。音圧が心地良く、流れる音楽にリラックスさせられる。持ってきた古い本を読みながら酒を呑み、肴をつまむ。カウター席に独り盃を傾けながら、静かに豊かな時を過ごす。

いい空間、いい酒場だ。

 

会計をすると4,000円とちょっと。音が素晴らしいですね、と帰り際に店員に話すと「ありがとうございます。でも、ここも残り一ヶ月で終わりなんです」とのこと。

なんでも、ビルのオーナーの以降で店舗を続けられるなくなるとかで、移転先を探しているところだという。

 

「同じような音が出せる物件がみつかるといいのですが」

 

そう言って残念そうな店員の言葉に合わせ、店主が「店のインスタやってるんでフォローしていただければ、これからのことをおわかりいただけるかと」と声をかけてきた。

 

そうですか、ごちそうさまでした、と言って店を出た。

来たときに通った階段を昇り外に出ると、ますます夜風は冷たくなっていた。

 

いい独り呑みになったが、この落ち着ける空間がなくなってしまうのは、とても残念に思えた。